\ふくいけんの日曜探究教室 世界のすべてをおもしろがろう/
昨年1年間実験的に実施してきた日曜探究教室。
リベラルアーツシリーズと題して【ことば】【かがく】【しゃかい】【げいじゅつ】の4つのテーマから、分野も時代も横断して探究してきました。
今年のシリーズは、世界のすべてをおもしろがることにつながる【愛すべき24人の人物たち】と題して、人にフォーカスしたかたちでお届けします。
有名な偉人を取り上げるのではなく、「この人の人生を味わうと、世界の見方が変わっておもしろいんだよなぁ」というような人をピックアップします。
【ことば】【かがく】【しゃかい】【げいじゅつ】の分野を踏まえつつ、男性も女性も、中世の人も、近代の人も。
この分類は重要ではないのだけれど、
①日常の当たり前をうみだした人たち
②社会に問いを立て、考えた人たち
③新たな道を開いた人たち
④時代や社会と闘った人たち
⑤人々の"北極星"であった人たち
⑥存在そのものが”問い”となった人たち
という6つのグループで24人を分類しました。
各テーマごとの想定している人物はこちら。
①日常の当たり前をうみだした人たち
ヴィヴィアン・ウエストウッド
:全てを打ち壊せ、パンクロックの女王。わたしたち人類にとって欠かせない行為の一つである『服を着ること』。現代では”どんな服を選ぶか”は、その人が何を考えているか、どんな思想を持っているか、何を大切にしているかを表す一つの重要なポイントになっています。そんな”当たり前”をうみだしたのが、全てを打ち壊すパックロッカー、ヴィヴィアン・ウエストウッド。破天荒な彼女の生き様に秘められた、愛ゆえの破壊の哲学を学ぶ。
J.K.ローリング
:計算上、世界の15人に1人が持っていることになるほどに人々から愛される『ハリーポッターシリーズ』の著者、J.K.ローリングの半生に迫る。内気な少女だったローリングは中学生の頃にパンクロックに出会い、勇気を持って表現するおもしろさを知る。定職が見つからずにフラフラしていた頃、大好きな恋人に会いに行く際に乗った列車の中で『魔法学校に向かう少年』というアイディアが降りてくる。肉親の死、恋人との破局、夫のDV、離婚、シングルマザーとしての生活。どん底の生活の中で紡がれた物語は、やがて世界中の人々のワクワクを生み出すことになる。誰もが知る『ハリーポッター』が生まれるまでの一人の作家の物語。
カタリン・カリコ
:自然や生き物が大好きで、好奇心旺盛だった少女は大学へ進学し、DNAにまつわる研究をするようになった。科学者としてのキャリアを積みながら、結婚もし、子どもにも恵まれたカリコの生活は順風満帆かのように思えた。しかし、彼女が住むハンガリーの経済が傾き、研究者を続けられなくなる。これまでの全てを捨てて、異国へと渡ることを決意した彼女のそばには、夫とぬいぐるみを大事そうに抱き抱える娘がいた。「なにもなければ失うものなんてない」と幾多の困難を乗り越え、没頭し続けた彼女の研究は、のちに世界を救うことになる。今日の当たり前の生活につながる、一人の科学者の物語。
大隈重信
:学ぶことが大好きだった少年は、当時の当たり前にかみつく勇気がありました。物怖じしない性格で、英語堪能、外国からもたらされた考えを自分のものとし、激動の時代を生きることになりました。明治という新たな時代を迎え、『維新』の名の下に新たな国づくりの仕組みに身を投じることになった大隈、その功績は数えきれないほどに。あれも、これも、それも、大隈重信の功績なのであるんであります。現代の日本の当たり前の風景をつくった一人の政治家の物語。
②社会に問いを立て、考えた人たち
世阿弥
:「おもしろさ」とは何か。民衆に溶け込み、表現者として生き抜いた彼は、身体表現に打ち込む中で観えてきたことがらを一冊の書物にまとめた。『風姿花伝』と名付けられたその書物は、人の心を動かすことにつながる知恵が綴られている。父として、表現者の先達として、一人の哲学者として。さまざまな立場が混ざりながら綴られた文章には、ヒトの普遍性を見通そうとする鋭い瞳が感じられる。時代を超えて、普遍的に現代にも通じる『表現』について考え抜いた、一人の表現者の物語。
スピノザ
:真摯にそのことがらに向き合うからこそ、確固たる前提が揺らぎ始める。”神”という偉大な存在について考えれば考えるほどに、人々が語る”神”とのズレを感じる。その小さい、けれど重大な違和感に向き合い続けた人物、スピノザ。彼の世界に向けられた眼差しと、そこから紡がれる言葉は、現代を生きる私たちにとっても本質的な問いとなる。これまでの当たり前が揺らぐ時代において、何かを考える時にそばにいてほしいと感じる、一人の哲学者の物語。
ロザリンド・フランクリン
:彼女は『ダークレディ』と呼ばれた。自らの研究成果を他人に奪われることになり、道半ばでこの世を去り、反論の機会が得られないまま”気難しく、嫌味な女だ”と描かれて世界中にその名を知られてしまうことになった。後年、ノーベル賞受賞をめぐるこの一連の出来事について『女性差別だ』という声が巻き起こった。自らの生死で社会に問いを立てた人物。だが、彼女が立てた問いは『性差による不当な扱い』に関する問いではなかった。科学とは何かを考えさせられる、颯爽と軽やかにこの世界を生き抜いた一人の科学者の物語。
織田信長
:尾張の大うつけ。第六天魔王。破天荒な振る舞いを好み、旧習を打ち壊し、時代を革新し、日本を新生せんと邁進し、最後には道半ばで謀反にあって命を落とした戦国武将。しばしば目的達成のためには、残虐非道な手段も辞さないと評されることもある。しかし、彼は本当にそのような人物だったのだろうか。数千人の死者を出し、僧侶だけでなく、女子供まで見境なく虐殺した”比叡山焼き討ち”。この出来事から垣間見れるのは織田信長の真の姿。あらゆることに問いを立てながら戦国の世を生き抜いた、一人の武将の物語。
③新たな道を開いた人たち
オードリー・ヘプバーン
:一気にスターダムを駆け上がった彼女には、振り返りたくない辛い過去がありました。幼少期に両親が離婚し、戦争の中をなんとか生き延びた過去。世界に愛されるスターになってからも自分の容姿にコンプレックスを抱きつづけ、何度も流産を経験し、平穏な家庭とも程遠い毎日。そんな彼女を救ったのは、世界中に存在する困窮する子どもたちの存在でした。世界平和に身を捧げる彼女は、最期を迎えるまで、世界各国の貧困地域を訪れ続け、人道的な活動に取り組み続けた。『誰かのためになにかする』ということについて、新たな可能性を提示した、一人の女優の物語。
シモーヌ・ド・ボーヴォワール
:伝統的な価値観が『ありのままに生きる』ことを妨げることもある。ボーヴォワールは、まさに伝統的な価値観に翻弄された人物であり、実践の中で新たな道を開こうとした人物でもあります。皮肉にも不幸から叶えられた大学進学、そこで出会うのは時代を代表する一人の哲学者でした。彼と共に、実験的な家族の形を実践した彼女。『生きる』ということを通じて、人間社会のあらたな道を開こうとした、一人の哲学者の物語。
グレース・ホッパー
:小さな頃から『モノの仕組み』に興味のある少女だったホッパー。7歳の頃には家にあった全ての時計を分解し、とにかくあらゆる道具に興味を示しました。彼女は女性として世界で初めて数学の博士号を取得し、当時最先端の技術であったコンピュータをこよなく愛しました。軍人として当時最先端のコンピュータに出会った際には『まあ、これまで見た中で一番可愛い道具じゃない』と発するほど。そんな彼女は『みんなが自分の言葉でそのままコンピュータに話しかけることができたら、もっといいのに』と考え、ヒトとコンピュータの新たな道を開きました。コンピュータおばあちゃんとしても愛され続けた、一人の軍人の物語。
蔡英文
:目立つのが苦手で、学校の成績も良くない。周りからはぼーっとした子だったと言われることも多かった彼女でした。スピードを追求するのではなく、時期を待つ彼女のもとに、新たな道への機会が舞い込んできました。台湾総統への道。落選を経験しながらも、じっと待ち続け、ついに台湾初の女性総統となった彼女は、2019年にアジア初の同性婚を認める法案をつくるなど、新たな道を開き続けた。これからのリーダーとは何かを考えさせられる、一人の政治家の物語。
④時代や社会と闘った人たち
北野武
:愛しているが故に、人を喰っている人なのかもしれません。『少年よ大志を抱け。老人よ墓石を抱け。』など、常にどこか不謹慎に思える世界のおもしろがり方を表現し続けてきた北野武。最小限のセリフで、キタノブルーとも評される全体のトーンが特徴的な映画をつくる監督としても名を馳せることになった彼は、常に時代や社会の暗黙の空気と闘い続けている人物です。お笑い芸人なのか、映画監督なのか、ただのおじちゃんなのか。ブラックユーモアに満ちた、一人の男の物語。
ハンナ・アーレント
:子どもの頃からギリシャ古典や現代の難解な思想書を読みこなすほどに学ぶことが大好きだった彼女は、15歳の時、教師に反抗し授業をボイコット。退学処分になってしまうも、独学で大学に入学しハイデガーに師事し哲学に没頭します。ナチの迫害によって秘密警察に逮捕されるという経験を通じて、ヒトが起こしう残忍なことがらについて探究しはじめる。善良な人間が、残忍な行為に至る過程と向き合い続け、正義と悪というような単純な二項対立のなかで世界が形作られるのではないと、徹底的に考え続けた、一人の哲学者の物語。
ナイチンゲール
:看護師という職業を確立させ、白衣の天使としてのイメージも強いナイチンゲール。彼女の半生に迫っていくと”献身的な女性”というよりも、パワフルで時代を先取りした変革者としての姿が浮かび上がってきます。考えるよりも先に、身体が動く。目的があるから患者を助けるのではない。ケアとはなにか、人に尽くすとは何か、社会に存在するあらゆる思い込みや先入観を打ち砕く、一人の看護師の物語。
白洲次郎
:彼は終戦後も一人で闘い続けたのかもしれない。イギリス留学時に身につけた流暢な英語と、武士の家系に生まれたという誇りを胸に、吉田茂の側近として終戦直後の日本の混乱期に多方面に活躍した人物。たとえ相手が誰であろうと、自らの信念のために闘い続け、今の日本の礎を築く一翼を担った、一人の実業家の物語。
⑤人々の"北極星"であった人たち
岡倉天心
:明治の激動期において、英語を得意とした天心はアーネスト・フェノロサの助手として日本美術に傾倒していく。西洋列強こそが手本であり、日本は野蛮とされる中、日本美術が培ってきた価値を見出し、日本美術の担い手たちの北極星となる。しかし、矛盾を抱えることこそ人間の本質というべきか、星の光にも翳りが出てしまう出来事が起きる。人に絆され、人に支えられ、人の醜い部分をも併せ呑んだ、一人の思想家の物語。
親鸞
:天涯孤独であった少年は、自ずから仏門を志すことになりました。『死』という問題について向き合うために、弱冠9歳の頃から仏の教えを学び続けた少年は、いつの日か全ての人が救われる真実の仏教を明らかにすることを天命とするようになりました。彼が出会ったのは『他力』の教え。自らの生き方を通じて、『人間』とはなにか、『仏』とはなにかを指し示す北極星であろうとしつづけた、一人の僧侶の物語。
ジェーン・グドール
:幼い頃から動物が好きだったジェーンは、いつ頃からかアフリカを旅することを夢として抱くようになっていました。アフリカへと向かう資金を貯めるために数多くの仕事を掛け持ち、ついにその夢を果たします。ケニアで出会った人類学の博士の薦めで、チンパンジーを研究するようになった彼女は、世界の常識を覆す数多くの発見をします。けれど、大学を卒業していなかった彼女へ向けられる眼差しは冷ややかなものでした。学ぶことに資格は必要ないと勇気づけてくれる、チンパンジーと共に暮らし続ける、一人の動物学者の物語。
岳飛
:北宋代末期、豪農の家に一人の男児が生まれた、彼は名を岳飛、字は鵬挙とした。北方から異民族である金が襲来し、国家の存続が危ぶまれる中、国を守るために幾度となく戦場で戦果を挙げ、文武両道の才を遺憾なく発揮する彼は、めきめきと頭角を表す。誰にも先んじてつねに”尽忠報国”を体現し続けた彼を待ち構えていた運命は、獄死という無惨な結果だった。現代においても中国では救国の志として北極星となっている、政敵の奸策に嵌り無念の死を遂げてしまった、一人の武士の物語。
⑥存在そのものが”問い”となった人たち
レニ・リーフェンシュタール
:その女、ナチスの手先か。ベルリンに生まれ、バレエダンサー、女優という華々しい経歴を歩んできた彼女はその日、ニュルンベルクでファインダーを覗いていた。『意志の勝利』と名付けられた彼女が制作した映画は、ヒトラーのプロパガンダ政策の一翼を担ったものだった。数多の誹謗中傷と裁判とを乗り越え、生涯に渡り『美しさ』を追い求め続けた彼女。この者、稀代の悪女か、芸術家か。
北方謙三
:幼い頃から身体が丈夫ではなく、物心ついた頃には結核だと診断される。『就学不可』と書かれた診断書を自分で書き換え、滑り込んだ大学で学生闘争に明け暮れる。バリケードの前にゲバ棒を持って立ちながらも、きちんと病院に通い結核の治療を行う日々。去来する『死』について綴った文章で作家デビュー。結核持ちの作家なんて、おあつらえ向きじゃないかと、笑い飛ばす豪胆さ。時に若者の相談に『うじうじ悩むな小僧ども。ソープに行け。』と言い放ち、遥かなる大河を舞台にした歴史小説では、緻密に人の生き様を描き切る。この者、名作家か、頑固ジジイか。
ジョン・ハンター
:人体実験、違法な動物の標本採集、マッドサイエンティスト。ジョン・ハンターにはつねにこういった噂がつきまとった。根本的な治療方法が見つかっていない病が見つかると、自らの身体を実験台にしたり、特徴的な身体を持つ人間を見つけると、彼らの死を待って標本として手に入れようとしたり。安易な外科治療をよしとせず、自らの探究心の赴くままに医学と向き合い続けた彼がいなければ、現代医療の形は大きく変わったかもしれない。この者、偉人か、悪魔か。
堤康次郎
:軽井沢、箱根、大泉学園、国立、小平。日本のあらゆる街の風景を作り上げ、西武グループという巨大な企業体をつくりあげた経済界のドン。お客さんと社員には徹底的に尽くし、大将と慕われるほどの人物であったが、一度家に帰ると絶対的な亭主関白。それでいて、『女』と名のつく者であれば華族からお手伝いさんまで手当たり次第に関係を持つ派手っぷり。「とてもまともな実業家ではない」とも評される、現代の日本の風景をつくりあげた人物。この者、痴れ者か、偉大な実業家か。
知っている人もいれば、誰?っていう人もいるかもですね。
ただ『すごい人』を紹介するのではなく、自分の生き方の参考にできる人、友達にそういう子がいたらどうしよう、そんなふうに、自分に引き付けて考えられるような、そんなコンテンツをお届けします。
<開催概要>
【日時】
①日常の当たり前をうみだした人たち
2024年6月30日・7月14日・7月28日・8月11日(全4回)
②社会に問いを立て、考えた人たち
2024年8月25日・9月8日・9月22日・10月20日(全4回)
③新たな道を開いた人たち
2024年11月10日・11月24日・12月8日・12月22日(全4回)
④時代や社会と闘った人たち
2025年1月12日・1月26日・2月9日・2月23日(全4回)
⑤人々の北極星であった人たち
2025年3月23日・4月13日・4月20日・5月11日(全4回)
⑥存在そのものが”問い”となった人たち
2025年5月25日・6月8日・6月22日・7月6日(全4回)
いずれも、15:00-17:00(JST)の2時間。
【定員】
100世帯。同じ画面で親子うけていただくことは可能です。
対象は子どもから大人まで、一緒に学べるようなコンテンツを想定しています。
【料金】
◎オンライン教室へ参加する
・年間一括申し込み:72,000円
※1コマあたり3000円。
テーマごとのお申し込みより、年間で24,000円お得!
・テーマごとの申し込み:16,000円
※1コマあたり4000円。
・各回ごとの申し込み:5000円/回
◎録画動画を視聴する
・年間録画一括申し込み:60,000円
・テーマごとの申し込み:14,000円
・各回ごとの申し込み:4,500円
【参加方法】
オンライン教室へはzoomを使っての参加となります。
リアルタイムで参加できない場合は録画動画をお送りします。
【日曜探究教室の申し込みでできること】
①オンライン教室への参加
②オンライン教室のアーカイブ
③ふくいけんとの対話の時間
④オンラインコミュニティへの参加
⑤探究教室に関係したWEEKEND TANQ HANGOUTへの参加
ーご購入の前によくお読みくださいー
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